1月19日に仕事で高知県の宿毛へ行って来ました。初めて旅するエリアで、いろいろ気付いたことがありました。
出発は愛媛県・松山市。四国外の人には、四国4県の名前は言えてもどの県がどこに位置するか正確に言えない人も多い様なので、まず簡単に解説しておきましょう。
四国は文字通り4つの県で来ていますが、四国を長方形に模式化し、漢字の田の字の様にこの長方形を4分割するならば、下2つのブロックを高知県が、左上のブロックを愛媛県が、右上のブロックを上下に2分割して、上に香川県と下に徳島県というのがごく大雑把な配置関係です。これでいうと今回の旅は、左上の隅から左下の隅へ旅したようなものです。田の字の左の辺を上から下まで下がり、左下隅から、左隅のブロックの周囲を半時計回りになめて(ちょうどアルファベットの小文字のbを描くようにして)、田の字の左上隅にもどったというようなものです。

地図は以下より借用し、加工 図の青い線が今回の旅のルートです。
http://www2.wagamachi-guide.com/ehime/edit/top.asp?APP=0
JR(西日本)と、宇和島自動車、土佐くろしお鉄道を乗り継ぐ格好ですが、おあつらえ向きに周遊タイプの
「しまんと宇和海フリーきっぷ|高知~中村・宿毛線~宇和島~松山が乗り降り自由」
(http://www.tosakuro.co.jp/tosakuro/ticketfare_05_kurodosas.html)
というのがあって、これを全線利用しました。
そこから路線図を拝借すると、以下の様になります。
松山から宇和島までは4両編成の特急で1時間ちょっと、宇和島で10分ほどの待ち時間でJRから宇和島バスに乗り継いで 約2時間で宿毛に着きます。
このバスの旅は、センターラインもない山間の細い道を行くのかと勝手に想像していましたが、きれいに舗装された道をスムーズに走行しいささか拍子抜けでした。もう20年ほども前に一度足摺まで車で行ったことがあります。その時にはもう少しひなびた道路だったように思います。交通量は昔の記憶のままでしたが、道路そのもののイメージは今回一新されました。
ただ、道路の回りの様子からは道が整備されてからそれ程の年月が経ってないように見えます。これはどうやらバブル後の公共投資というやつではないかと思い至りました。
主立った産業のない地方にとって、公共投資による道路整備の仕事はやはり貴重な収入源です。税金をこういう形で地方に配分するのは、私はある程度正しいことだと思います。けれど、結局地方の産業は伸びず、公共工事だけに頼っていた地方振興策は行き詰まっています。道路整備の仕事で言えば、さすがにもうこれ以上は整備するところがないだろう(投資しようにも投資する場所が見あたらない)と、道路を見て実感するわけです。
実はバブル後の公共投資で却って問題を膨らました側面があります。従来300人分の仕事であったものが、不況で250人の仕事に減った。しかし、そこへ公共投資による活性化策で400人分の仕事が確保された。けれどそのバラマキには無理があり、前倒しでやった分残っている仕事が少なくなり、結局150人分に減った。つまり、仕事の減少により50人が苦しむ構図だったものが、結局今は250人が苦しんでいる。
地方で確保できる仕事はやはり限られています。あらたな仕事を見つけるのに50人分より250人分の方が遙かに難しいのは誰にでもわかることです。当初のタイミングでの50人分の仕事であれば、じっくりと産業育成に取組むこともできたでしょうが、時を費やした後の250人分の仕事となれば、その確保に猶予がなくなります。問題を本質的に解決するというより、とりあえず仕事の数を確保することが優先されがちです。その結果一時しのぎにまた余分なエネルギーがついやされ、カンフル剤が切れたときには問題はさらに大きくなる…。そういう悪循環が起こり勝ちです。
今になって思えば、カンフル剤的な公共投資ではなく、地方に豊富な農林水産資源を活かすように本質的なインフラ整備をしておけばよかったのでしょう。
どういうインフラ整備をすべきだったかはまた別の機会にゆずりますが、例えば、農業ならば田畑の大規模化あるいは、農業の自動化、共同経営などによる合理化。林業ならば木の切り出しや枝打ちの機械化や木の運搬経路の整備。漁業でいえば育成漁業であり、漁業資源の確認やそのなりたちの研究などが考えられるでしょう。
さて実は、この記事は今回の旅の沿線の風景から感じたことを紹介したいとおもって始めたのですが、少し長くなってきましたので、一旦ここで終えることにします。写真を中心にしたセッションが次回の記事になります。
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